今日学びたいことはどうして神様が人間を作ったのかということです。つまり人間の目的はなんですかという質問に答えてみたいと思っています。これは人生の中のとても大事な質問だと思います。
新しい仕事が始まる時を想像してみてください。初めて職場に行ったら、上司が仕事の目的を説明しなくて、はい、仕事してくださいと言っただけとしたら、どうしますか。朝から夜まで、職場を回ってできることを探しますが、上司が満足しているかどうか全然分かりません。これから首になるのか、昇進するのかも分かりません。それは大変な状況でしょう。とてもストレスが出る状況だと思います。
しかし多くの人の人生はそのようなことだと思います。彼らは何で自分が存在しているのか全く分かりません。人間は偶然に存在していて、生きている目的はないと多くの人が信じていると思います。このような考え方によると、多くの人は自分が好きなことが自分の生きる目的だと決めます。そして自分が作った目的を達するのが人生の意味だという考え方が多いです。しかしその目的を達成できなければ、落ち込みや失望を感じることになります。または、自分の目的を達成しても、それはそもそもいい目的だったのか、別のことをやった方がいいのかということを考えます。そしてすぐに、これから何をすればいいのか、と考えて、本当の満足にはつながりません。
しかしクリスチャンにとっての大きな祝福は、神様が私たちの本当の目的を聖書の中に表してくださったことです。神様が人間を作られた目的がありますので、人間には存在する目的があります。それはとてもいい知らせです。私たちは、作られた目的にそった生き方をすれば、そこに幸せと満足を見つけることができるのです。
ですから今日創世記1:26-28を学んで、神様が人間を創造された目的を三つ見てみたいと思います。
それは
1.主の栄光を全地に満たす
2.神様の創造した世界を従える
3.神様との関係を持つ
まず、私たちは主の栄光を全地に満たすために創造されました。神様はご自身のかたちとして人間を創造されて、人間に「地に満ちよ」と命令しました。
神様ご自身のかたちに創造されたとは どういうことでしょうか。この創造の記録を読むと、人間は神様が最後に創造された者であることが分かります。人間を創造される前に、神様は光と闇、地、海、空、太陽、月、星、また動物と植物を創造されました。このすべてが神様の力と創造性を表しています。これを見て、神様についてたくさんのことを学ぶことができます。しかしこの中に神様ご自身の形に創造されたものはありません。人間は神様のつくられた他の物と違って、特別な存在です。
神様ご自身の形に創造されたというのは、神様の特徴をいただいているということです。私たちはある意味で神様と似ているということです。人間は神様と似ていますが、神様は私たちよりはるかに偉大な方です。たとえば、神様が心を持って、考えて、感じるように、人間も考えたり、感じたりすることができます。神様が世界を創造されたように、人間も芸術や、技術や、社会を作ります。私たちは色んな意味で神のようなんですが、すべてのことにおいて神様は私たちより偉大です。神様はご自分の栄光を表現するために、私たちを自分自身の形として創造されました。
それから、ご自身の栄光が全地に広がるために、私たちに「生めよ、増えよ、地を満たせ」と命令しました。神様の創造のご計画は、地が神様の栄光を反映する人間に満ちて、私たちがそれを見て神様を尊敬し、賛美することでした。
イザヤ書43:6-7を開いてください。
この箇所から私たちが創造された目的がはっきり見えます。それは 神様の栄光をあらわすことです。神様の栄光をあらわすというのは、神様の素晴らしさを表すということです。
第一コリント10:31
クリスチャンにとって一番しあわせなことは、自分の人生を通して神様の栄光をあらわして、私たちが神様に創造された目的を達成することです。しかしどうやって神様の栄光をあらわすことができますか。どうしたら神様の素晴らしさを表せるでしょうか。
一つの方法は神様に従うこと、神様の命令を一生けん命守ることです。しかしそれよりもっと大事なのは、神様を信頼することです。従順と信仰は両方が大切ですが、信仰はもっと大切なことです。信仰がないなら、従う意味もないからです。神様が私たちを守り助けてくださるのを信頼することを通じて、また、私たちが神様を一番愛していることを表す人生を通して、神様の栄光があらわされるのです。
たとえば、もし私が自分の肉の父親の栄光をあらわすには、どうすればいいでしょうか。ほかの人の前で、父のいいところを紹介することができますね。しかしもっと大切なのは、私が父親のいい所を分かって、愛して、評価しているのが父親に分かるようにすることです。父親が知恵があって、信頼できる人であることを表すためには、彼の命令に従うことができます。尊敬にあたいする人であることを表すために、敬意をこめて話すことができます。父親が自分の家族をケアして、愛するのはとてもいいことなので、私の父がそのような素晴らしい父親であることを表すために、私自身が父を愛することができます。私たちの天の父の栄光をあらわすのもまったく同じことです。
神様の創造のご計画は、特別に自分自身の形に作った人間が地に満ちて、神様の栄光をあらわすことです。これが今日見ている一番目の人間の目的です。
人間の二番目の目的は神様の創造した世界を従えることです。
創世記1:26を見てください。
これも神様の形として創造されたことから来ています。神様はすべての被造物の主で、権威をもってすべてを従えていますので、神様のその一面をもあらわすために、私たちは世界を従える目的をもって創造されました。権威というのは神様のご性質の一つなので神様にとって大切なことです。不思議なことなんですが、聖書を読むと神様は三位一体であると分かります。つまり神様は一つの神ですが、三つの方がいます。それは御父、み子、御霊です。みな同じ力を持ち、同じ偉大さを持っていますが、そこには権威の順番があります。
まず、み子は御父に従います。先週学んだ箇所によると、イエス様は十字架の死にまで御父に従われました。そして、聖書の中で御霊はいつも、イエス様が栄光を受けるために働いている。つまり三位一体の中で御父、み子、御霊は同じ力を持っていますが、権威が違うんです。そこには秩序と順番があります。神様が人間を創造された時、人間に権威を与えられましたが、その権威は神様の下の権威です。そこにも秩序と順番があります。
1コリント11:3
それから人間は神様の三位一体の中の順番を反映するように、人間に様々な権威を与えられました。御父がみ子の上に権威を持って治め、み子が被造物のすべての上に権威を持っているように、人間は神様の一番素晴らしい被造物として、イエス様の下で、地を従える責任を与えられました。
また、人間一人一人はそれぞれ、従う責任も従える責任も与えられています。ですから神様は家族の中で、夫に、愛をもって、自己犠牲的に妻と子供を従えて、守る責任を与えられました。また両親には、子どもたちを教えて守る責任を与えられました。政府にも、神様からの権威をもって、国民を従えて、平和を守る責任が与えられました。しかし残念なことに人間は、ふさわしくない方法で従えるので、社会や家族の中で多くの痛みや不安が良く起こります。しかし私たちの目的と責任は、与えられた権威を正しく使うことです。
それをするためには、神様のみ言葉をよく学んで、どうやったら神様から与えた権威を正しく使うことができるのかを学ぶことが必要です。へりくだって、神様が私たちの上に権威として与えた人を尊敬して、従うことも必要です。また神様からいただいたものを無駄にしないように、知恵を持って正しく使うことも必要です。
最後に人間が創造された三番目の目的を考えましょう。それは神様との関係を持つことです。
神様は男と女に人間を創造されました。それは、人間がお互いと関係をもつ存在として創造されたということです。神様は人間を男と女に創造された時、結婚して一つになることを命令されました。それは神様と人間の関係のイメージです。
創世記2:24
エペソ人への手紙5:28-32
神様の創造の中で、人間は神様と関係を持つことのできる特別な存在です。その関係性は聖書の中に色んな表現で表されています。ある箇所では、私たちは神様の子どものようだと書いてあります。また先ほど読んだエペソの箇所によると、教会はイエス様の妻のようだと書いてあります。別の箇所では、私たちはイエス様の兄弟のようだとも書いてあります。神様がアダムとエバを創造されたあと、神様と人間は良い関係の中でエデンの庭を一緒に散歩したり、会話したりしていました。神様が求めておられることは、人間を知って、人間に知られる関係をもつということです。
神様を知るというのは、私たちの一番重要な目的で、私たちの一番深いニーズだと思います。もし私たちが自分を創造された方を知らないなら、私たちの人生の目的も知ることができなくて、満足を得ることができません。神様を知って、神様と一緒に生活することを通じて、自分が創造された目的を達成できるようになります。私たちは神様の祝福と賜物、また神様ご自身を経験するために創造されました。その関係を通して神様の喜びに満ちて、一緒に生活できるようになります。
人間のもっとも深いニーズの一つは他者との関係を持つということです。結婚してよい家庭を持つことや、両親に愛されること、子どもと良い関係を持つこと、良い友達を持つことを深く切望しています。その切望はよいことで、そのような関係は神様からの祝福です。しかし神様との関係は他のすべての関係より大切です。もし神様との正しい関係がないなら、人間の間の関係はすべて失望に終わり、満足のない状況に陥ります。
人間の目的は、学生が偉人について学ぶように、創造者について学ぶことだけではなくて、養子として迎えられた子どもが新しい父親を知るように、神様を知ることです。つまり、神様についての知識や情報を学ぶようにではなく、人格全体として深く知り合い関係を持つということです。
私たちの神様との関係は私たちの罪によって壊されました。しかしイエス様の犠牲によって、イエス様の血しおを通して神様に戻る道が表されています。私たちがイエス様に信頼する時、神様が私たちをご自分の家族として戻してくださいます。その時から神様が自分の御霊を私たちの心に送って、一緒に歩むようになります。そして神様は、私たちを祈りを通じて神様と話す関係に誘ってくださいます。また自分の御霊とみことばを通じて私たちに語りかけてくださいます。
自分が創造された理由を理解するのはとても大切なことです。この三つの目的を覚えって、毎日その目的を達するために生活していきましょう。その目的を達成するのは自分の力ではなくて、神様の力だけを通じて、神様の栄光をあらわし、創造された目的を達することができます。
愛する天の神様、
みなを賛美します。神様はすべてを創造されて、自分の素晴らしさと力を表しました。私たちは人間として、神様と比べるともっとも低い者ですが、神様はご自分の栄光を達成するために、私たちをご自分自身の形として創造されて、世界を従える責任を与えてくださいました。それは素晴しいことですが、もっと素晴らしいのは私たちが神様との関係を持つために創造されたことです。私たち罪人は、そのあたえらた、素晴らしい目的や、与えられたたまものや、責任を、ふさわしく使うことができません。しかし神様が私たちを見捨てないで、私たちをすくうために、イエス様を送ってくださいました、そしてイエス様の血をとおして、神様のもとに戻ることができるようになりました。私たちが創造された目的を達成できるようになりました。心から感謝します。これから神様をもっとよく知って、神様に従って、神様の栄光をあらわすことができますように御霊から力を与えてください。
主イエスキリストの名前によって、
アーメン