2019クリスマス礼拝

ルカの福音書2:8-14

ロビソン・デイヴィッド
2019年12月22日

私が初めて12月に日本に訪ねて来た時びっくりしたことは、日本人のクリスマスの祝い方でした。最初は、日本のクリスマスはアメリカのクリスマスと似ているなと思いました。お店にクリスマスの飾りがいっぱいあったし、どこに行っても、クリスマスツリーや雪だるまやサンタクロースがありました。
 でも、日本のクリスマスの祝い方を日本人の友達に聞くと、実はアメリカと日本のクリスマスの文化の違いがけっこうあると気づきました。たとえば、とてもびっくりしたことは、日本ではクリスマスにケンタッキーを食べるということです。アメリカでそれは信じられないことです。アメリカでは、クリスマスの食事は必ず家族が集まって家庭料理を楽しみます。アメリカ人にとっては、クリスマスにファストフードを食べるのはちょっと変な感じがします。
 そして、日本のクリスマスケーキも面白いと思いました。日本のクリスマスケーキはとてもきれいで、おいしくて、クリスマスっぽいんですが、アメリカのクリスマスケーキとは全然違います。アメリカでは、クリスマスにフルーツケーキを作ります。ドライフルーツとスパイスが入っていて、色は茶色で、あまりきれいではないです。味もあまりおいしくないし食感もとてもドライので、好きじゃない人も多いけど、クリスマスのためにフルーツケーキを作るのは伝統なので、毎年作る人はまだいます。
 もう一つの日本とアメリカのクリスマス文化の違いは、アメリカでは多くの人が教会のクリスマス礼拝に参加することです。全然宗教的ではなくて一年中教会に行かない人も、クリスマスだけは教会に行く人が多いです。教会が、クリスマス礼拝にクリスチャンもクリスチャンではない人も歓迎するのはとても素晴らしい伝統だと思います。もちろん、他の日曜日にも教会に来てくれるのは教会の人にとってはうれしいことですが、クリスマスには多くの教会がクリスチャンでない人も楽しめるような、特別のクリスマス礼拝をしています。クリスマスには色んな人が教会に集まって、一緒にクリスマスをお祝いして、イエス様の誕生を覚えます。今日ここでも、普段教会に行っている人と行っていない人が一緒にクリスマスをお祝いできるのはとっても嬉しいことです。
 クリスマスはイエス・キリストの誕生のお祝いです。約2,000年前に、イスラエルの小さい町、ベツレヘムでイエス様が生まれました。イエス様の誕生はユダヤの預言者が預言したことだったので、ユダヤ人は長い間待ち望んでいたことでした。
 聖書によると、イエス様が生まれた夜、天使が空の上に登場して、羊の世話をしている羊飼いのところに来ました。
ルカの福音書2:8-14
 この羊飼いたちはとても貧しくて教養のない人たちで、そんな人たちが神様からそんな大切な知らせを受けるのはとても不思議だと思う人もいるかもしれません。しかし、イエス様の誕生は偉い人だけではなくて貧しい人にも、教養のある人にも教養のない人にも、皆にとって喜ばしいことです。そして、イエス様の誕生はその時代に生きていたユダヤ人たちだけではなくて、世界中のどの時代に生きている人にも、喜ばしいことです。
 クリスマスの劇を見たことがある人はいますか。多くの国で、クリスマスの時、イエス様の誕生の話しに出てくる人物の人形を並べて、家に飾ります。必ず赤ちゃんの人形があって、それはイエス様です。そしてマリアとヨセフと、羊飼いと天使もいます。最後に、三人の博士たちも必ずいます。この三人は、アジアから来た、とても偉くて、とてもお金もちで、王様みたいな人たちでした。それから、このキリスト誕生のシーンをみると、まずしいユダヤ人の教養のない羊飼いたちと、とてもお金持ちの外国の博士たちが、一緒にイエス様の誕生をお祝いしています。イエス様の誕生は、すべての人に与えられる大きな喜びです。
 現在、世界のどこに行っても、クリスマスの時イエス様の誕生をお祝いする人がいます。アメリカ人だけではなくて、日本人もイエス様の誕生をお祝いしますね。同じように、毎週教会に通っているクリスチャン達だけではなくて、誰でもイエス様の誕生をお祝いすることができます。イエス様の誕生はすべての人に与えられる、大きな喜びだからです。
 しかし、イエス様の誕生はどうして世界中のみんなが喜ぶことなんでしょうか。11節を見ると、イエス様は救い主なので、すべての人に喜ばれると書いてあります。イエス様は世界の救い主になるために生まれました。
 それを聞いて、なんで救い主が必要のか、何から救われる必要があるのか、と考えるかもしれません。私たちは誰でも、心の深くに、救われたい多くの理由があるのではないでしょうか。自分を傷つけた人を恐れる心かもしれません。自分がやった悪いことが誰かにバレることを恐れる心かもしれません。病気になることや死ぬことを恐れているかもしれません。世界情勢を見ると、政治不安や戦争を恐れるかもしれません。このようなことは厄介な問題です。そのすべては、この世界があるべき姿ではなくて、何かが壊れていることを現わしていると思います。
 実は聖書は、この深い問題について語っています。聖書は、この世界の基本的な問題は、私たち人間と、私たちを作ってくださった創造者との関係が壊れていることだと言っています。聖書によると、霊はたくさんいますが、すべてのものを造った神様は一人だけです。この一人の神様は他のすべての霊、そして、この物理的な世界、そしてすべての人間を創造しました。初めにこの一人の神様がいて、他には何もありませんでした。この一人の神様が、人間が神様を知るために、神様の権威の下で人間が世界を管理するために、人間を創造してくださいました。この一人の神様が世界を創造した時、平和と調和、命と喜びだけがありました。
 しかし人間は、一人の神様に仕えたくなくて、神様を拒みました。神様のために生きるのではなくて、自分自身のために生きると決断して、罪びとになってしまいました。すべての人間の苦しみの根本は、私たちが私たちの創造者に敵対してしまったことです。
 しかし、その同じ創造者がイエス様をこの世界に送ってくださいました。私たちを見捨てずに、自分と人間の間に平和を作るために、救い主を送ってくださいました。
 だから、天使たちが羊飼いに神様の良い報告を伝えた時、この歌を歌いました。
「いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和が みこころにかなう人々にあるように」
イエス様の誕生は、私たちが神様の元に戻る道を与えてくれました。イエス様を通して私たちの創造者と和解する方法が与えられています。
 このクリスマスにイエス様の誕生を覚えて、私たちの創造者が私たちを見捨てなかったことを覚えます。私たちが迷っている時、私を救うために、救い主を送ってくださいました。神様が、私たちを罪の束縛から解放して赦しを与えて、闇の中に輝いている光になるためにイエス様を送ってくださったので、喜んでお祝いします。それは天使たちが言った通りに、すべての人に与えられる、大きな喜びの知らせです。